2009年07月12日

治療



■治療の基本方針


 ●心理的葛藤に起因しない内因性うつ病の場合


  ・多くの場合は時がたてば治ることが多い。
   ただし、この場合は実際に特定の治療法
   が回復に貢献したのかの疑問がのこる。
   基本的に現在はまず鬱が病気であること
   を本人・家族が納得し、「無理せず、養
   生して(場合によっては)薬を飲んで、
   回復を待つ」ことである。


  ・内因性うつ病の症状は、“気の持ちよう”
   “努力“などで変えられるものではない。
   変えられないものを、変えようと無理す
   れば症状を悪化させる。むしろ、変えよ
   うとせず、憂うつな気分に逆らわず、十
   分な休養を取りながら、回復を待つべき
   である。


  ・うつ病の症状の1つに、将来を悲観してし
   まう事がある。病気のため、もう治らな
   いとしか考えられなくなることも多い。
   しかし、うつ病はいかに重症でもいつか
   は改善するものである。
   いつかは良くなるという希望を持つこと
   が重要である。


  ・またあせって人生の決断を下さない方が
   よい。
   例えば転職・退職・離婚などの重要な決
   断はなるべく後回しにする方がいいでし
   ょう。
   一般にうつ病のため判断能力は低下して
   いることが多く、適切な判断が下せない
   ことが多い。


  ・家族など周囲の人達も、長い目でうつ病
   患者を見守ることが求められる。
   「頑張れ」「甘えるな」という言葉は、
   患者自身の力ではどうしようもない今の
   状態を、今すぐに自分の力で変えるよう
   にと、無理を求めるものとなる。
   そして、このような言葉は、患者を追い
   つめ、最悪の場合、自殺の誘因とならな
   いとも限らない。
   患者のみならず、周囲の人々も、患者が
   うつ病であり、患者自身の力では今の状
   態から抜け出せないことを受け入れ、長
   い目で回復を信じ、あせらないことが必
   要である。


  ・「気の持ちようではないか」「旅行にで
   も行って気分転換してはどうか」といっ
   た言葉も適切ではない。
   うつ病でなくとも、嫌なことが起きれば、
   嫌な気分になるし、そういった一過性の
   軽い抑うつ気分は多くの人が経験する。
   これらの言葉は、うつ病もそれと同じよ
   うに対処すれば良いものとみている。
   しかし、長期間に及ぶよう酷いうつ状態
   (つまりうつ病)の場合には、適切な治
   療なしには気の持ちようを正すこともで
   きず、旅行に行く気力も出ないため、こ
   れらの言葉はかえって患者を苦しめる。
   患者がこれらのアドバイスを受け入れら
   れるほど回復したかどうかの見極めが大
   切である。


  ・治療の前提として、治療の基本的原則に
   ついて、しっかりと医師が説明を行い、
   患者が納得して治療に取組むことが必要
   である。
   また、投薬についても、医師がしっかり
   と説明する必要がある。
   患者も、分からないことは質問していく
   ことが必要である。
   こうした医師と患者のコミュニケーショ
   ンが治療の成功に不可欠である。


 ●心理的葛藤に起因すると思われる心因性うつ病の場合


  ・心理的葛藤に起因すると思われるうつ病
   では、原因となった葛藤の解決や葛藤状
   況から離れることなどの原因に対する対
   応が必要である。
   なお、一人一人の患者においては、心理
   的葛藤が原因と考えるべきものかどうか
   の判断は、かなり難しい。
   このため、この判断は、精神科医の助言
   に従うのが良いであろう。


■入院・外来などの治療設定の選択


  ・入院するかどうかなどの治療設定の選択
   をする場合には、症状の重症度の判断が
   重要である。
   ただし、専門的に見てかなり重症である
   と判断されるうつ病を、家族や周囲の人
   が、軽く見る事は多く、専門医を受診し、
   診断を受けることがまずもって必要であ
   る。
   特に、「死にたい」とか「消えてしまい
   たい」「自分は居ない方がいい」などの
   希死念慮や自己否定的な内容を口にする
   場合には、自殺の危険性があり、すみや
   かな受診が必要である。


  ・治療開始の時点では、自殺の危険性が高
   い重症例であるか否かがまず評価され、
   自殺の危険性が高い重症例では入院治療
   が必要である。


  ・自殺の危険性はないが、日常生活に著し
   い障害が生じている場合には、仕事を休
   んだり、主婦であれば家事を誰かに手伝
   ってもらうなど、社会的役割を免除して
   もらい、休養する必要がある。


  ・日常生活における障害が軽い軽例症では、
   これまで通りの生活を続けながら、治療
   を行うこともある。


  ・いずれの重症度でも、内因性うつ病にお
   いては、薬物療法を行うのが原則である
   と言われている。


■治療法各論


 ●薬物療法


  うつ病に対しては、抗うつ病の有効性が臨
  床的に科学的に実証されている。


  ただし抗うつ病の効果は必ずしも即効的で
  はなく、効果が明確に現われるには、1週間
  ないし3週間の継続的服用が必要である。


  このことをしっかりと理解して服薬する必
  要がある。


  抗うつ薬のうち、従来より用いられてきた
  三環系あるいは四環系抗うつ薬は、口渇・
  便秘・眠気などの副作用が比較的多い。


  これに対して近年開発された、セロトニン
  系に選択的に作用する薬剤SSRIや、セロト
  ニンとノルアドレナリンに選択的に作用す
  る薬剤SNRI等は副作用は比較的少ないとさ
  れるが臨床的効果は三環系抗うつ薬より弱
  いとされる。


  また、不安・焦燥が強い場合などは抗不安
  薬を、不眠が強い場合は睡眠導入剤を併用
  することも多い。


  なお、抗うつ薬による治療開始直後には、
  年齢に関わりなく自殺の危険が増加する危
  険性があるとアメリカ食品医薬品局(FDA)
  から警告が発せられた。


  また、近年セント・ジョーンズ・ワートを
  始めとしたハーブの利用にも注目が集まっ
  ているが、有効性はまだ不明である。


  なお、否定型うつ病については、本来モノ
  アミン酸化酵素阻害薬(MAO阻害剤)が第1
  選択になり、欧米では活用されているが、
  現在日本で認可されているものはない。


 ●認知行動療法


  ・外界の認識の仕方で、感情や気分をコン
   トロールしようという治療法。
   抑うつの背後にある認知のゆがみを自覚
   させ、合理的で自己擁護的な認知へと導
   くことを目的とする。
   対人関係療法も認知行動療法の要素を持
   つ。


 ●心理療法


  ・いわゆる「カウンセリング」といわれる
   もの


 ●電気けいれん療法


  ・頭皮の上から電流を通電し、人工的にけ
   いれんを起こす事で治療を行う。
   薬物療法が無効な場合や自殺も危険が切
   迫している場合などに行う。
   有効性・安全性とも高い治療法であり、
   保健診療でも認められている。


 ●軽頭蓋磁気刺激法(TMS)

 
  ・頭の外側から磁気パルスを当て、脳内に
   局所的な電流を生じさせることで脳機能
   の活性化を図るもの。
   保険は未承認。


その他、実験的段階にあるものや、限定的に
行われる治療法として以下のようなものもあ
る。


 ●睡眠療法


  ・文字通り、睡眠を断つ治療法。


 ●光療法


  ・強い光(太陽光あるいは人口光)を浴
   びる治療法。
   過食や過眠のあることが多い、冬型の
   「季節性うつ病」(高緯度地方に多い
   冬季にうつになるタイプ)に効果が認
   められている。
   冬季うつ病の第一主義的な治療法は光
   療法とされ、抗うつ剤よりも有効性が
   高いことが確認されている。
   また最近になって、光療法が非季節性
   のうつ病の治療に有効であることが実
   証された。
   光療法がうつ病に効果があるかどうか
   は古くから検討されてきたものの、有
   効、無効の両方の報告があり、有効で
   あることの決定的な根拠はなかったが、
   最新の研究成果によりその有効性が実
   証されるに至っている。


● 運動療法
・ 有酸素運動の有効性が学会で指摘されいる。
入院時の日課とする病院もある。


● 音楽療法

posted by ワニ at 22:10| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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